僕は社会人になってからwebデザイン関連の仕事に転職したいと思い、100万円をかけてスクールに申し込んだことがあります。ですが結果として、ほとんど受講しないまま行かなくなってしまいました。100万円をドブに捨てたようなものです。
僕はこの苦い経験から、社会人がお金を出してスクールに通う前に考えておくべきことについて記しておきたいと思いました。
大変な思いをしてあなたが稼いだお金が無駄にならないよう、是非とも僕の失敗談を参考にしてください。
もくじ:
- スクールにお金を払えば、あなたをプロにしてくれる訳じゃない
- スクールにお金を払う前に、以下のステップを踏む
- 1. 関連書籍を1冊購入し、独学でその内容を全てやりきる
- 勉強の基本は「自習」
- ほとんどの人は、挫折する。でも無駄にはならない。
- 2. オンライン学習サービスを利用する
- 3. スクールに通う
- まとめ
スクールにお金を払えば、あなたをプロにしてくれる訳じゃない
スクールにお金を払ったからといってあなたをプロにしてくれる訳ではありません。文字にしてみると至極当然のことなのですが、無意識のうちにこういう勘違いをしている人は以外に多いのです。他ならぬ僕もその一人でした。
僕はwebスクールに通う前に少しだけ自分でホームページを運営していましたが、既存のテンプレートをダウンロードしてHTMLを少しいじっただけだったので、実質知識はゼロに等しいものでした。
しかしそれでもwebデザインの仕事につきたいと考えた時、スクールに通えば良いと短絡的な思考に陥ってしまいました。愚かにもスクールで契約書のサインをしたとき、自分が何か大きなことを成し遂げた気になっていました。実際にはこの時僕は大金を支払うことが決まっただけで、webデザイン関連の仕事の知識は何一つ増えていません。
その後僕はわずか3ヵ月でスクールに行かなくなり、100万円という莫大な金額の分割支払いだけが残りました(現在では支払い済み)。
何かしらの分野のプロになりたいと考えた時、知識ゼロの状態からいきなりスクールに通おうとするのは、典型的な挫折に陥るパターンです。
スクールにお金を払う前に、以下のステップを踏む
さて、では実際にスクールに通う前にどのような行動をとるべきか、ステップごとに分けて書いていきます。
- 関連書籍を1冊購入し、独学でその内容を全てやりきる
- オンライン学習サービスを利用してさらに知識を増やす
- それでも必要だと思えば、スクールに通う
1. 関連書籍を1冊購入し、独学でその内容を全てやりきる
逆説的に聞こえるかもしれませんが、スクールに通うのであれば、自分が家で自習を続けられるかどうかを最初に確かめる必要があります。理由は以下です。
社会人がスクールに通う場合、平日は仕事があるので実際に受講をするのは土日になります。当然のことながら土日にスクールに通っただけでその分野のプロになれるほど甘くはありません。土日にスクールで教わったことを平日仕事が終わった後に復習し、さらにやる気がある人なら次の受講内容について予習もするはずです。
僕はというと、土日こそスクールに行って3~4時間ほど勉強しましたが、平日は仕事で疲れて一切予習復習をしていませんでした。こんな体たらくでは、知識が身につくはずがありません。やる気がなかったと言われればそれまでですが、これはまさに僕が「スクールに通ってさえいればプロになれる」というクソ甘ったれた考えを持っていたことの証左です。
勉強の基本は「自習」
何かしらの知識を得たいと考えた時、基本となるのは「自習」です。受験勉強を一生懸命やっていた人ならわかると思いますが、塾に通っていたとしても授業の時間よりも自習時間の方が圧倒的に長かったはずです。僕は受験勉強をほとんど真剣にやらなかったので、こんな当たり前のことすら理解していませんでした。
以上の理由から、まずは自分が学びたいと思っている分野の書籍を1冊買って、その内容を独学で全てやり切りましょう。これができる人であれば、スクールに通うことになっても自習を怠ることはないでしょう。
ほとんどの人は、挫折する。でも無駄にはならない。
意地の悪いことを書きますが、90%以上の人が関連書籍1冊もやり遂げることなく挫折すると思います。
ですが挫折したとしても決して悪いことではありません。なぜならスクールに大金を払ってお金を無駄にすることを防げた訳ですから。それに、たまたまその分野があなたの適性と合っていなかったただけで、また別に興味のできた分野での自習は成功するかもしれません。一度自習に失敗したからといって、自分は根性がないなどと自暴自棄になる必要もありません。ドンドン興味のある分野に手を出しましょう。
また、自習をすることはスクールで受講するべき知識が具体的に何なのか見極める上でも非常に意味があることです。どういうことか詳しく説明します。
僕はwebデザイン関連の仕事に就きたいと思っていましたが、一口にwebデザインといっても様々なスキルがあります。僕はスクールで受講内容を選ぶ時、僕が転職したいと思っていた会社の採用情報に記載されていた「必要なスキル」に書かれていた内容を全て選びました。具体的には以下です。
上記したスキルの中でも、「HTML」と「CSS」は独学でも1ヵ月真剣にやれば習得できるスキルだと言われています。先に自習をしてこの事に気が付いていれば、スクールで教えてもらう必要のある難しいスキルだけ受講して、お金と時間を短縮できた可能性があります。
2. オンライン学習サービスを利用する
最近では動画で様々な分野のスキルが勉強できるサービスが提供されています。
基礎的な段階の内容は無料で受講できたり、有料な物もスクールに通うより遥かに安価で受講できる場合も多い、初心者にとっては非常に助かるサービスです。
僕と同じweb関係の知識を得たい人には「Progate」などがあります。あなたが習得したいスキルの動画サービスがないか、捜してみましょう。
なお、youtubeにも講義形式で大変有益な動画を投稿している方がいるので、検索してみてください。
3. スクールに通う
さて、上記した自習が続けられたあなたは、スクールを通うことを真剣に検討してみましょう。スクールを選ぶ際には、質ももちろん大事なのですが、僕が声を大にして言いたいのは、自宅からの距離です。
スクールがあなたの家からどれくらいの距離にあるのかということは、非常に重要です。
僕の失敗談を話します。
僕は千葉県に住んでいるのですが、僕が契約したwebスクールは新宿にありました。スクールに行くだけで電車で1時間、往復2時間かかったのです。
この距離は、僕が挫折した原因の少なくない部分を占めていたと今でも思っています。もちろん本当にやる気がある人ならば関係ないのですが、それでもやはりスクールが遠いことは挫折の確立を跳ね上げます。会社が自宅から遠いほど、退職率が高まるのと同じです(もちろんそれだけが原因ではありませんが)。
理想はあなたの職場の通勤途中にスクールがあることです。
それならば交通費は定期でカバーできますし、仕事が早く切り上げられた時は平日でもそのままスクールに行くことができます。
- スクールの質
- 自宅からの距離
どちらをより優先すべきかと問われたら、僕は
- 自宅からの距離
だとさえ言ってしまうかもしれません。なぜなら、多少の質の違いは本人の努力でカバーできますが、挫折してしまったらそこで全てが終わりだからです。それに、シャレにならないレベルで受講者の満足度が低いスクールは、インターネットですぐ噂になって淘汰されていることでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
社会人になってから本当にやりたいことを見つけてスクールに通うことは、決して悪いことではありません。ですが、それが本当にあなたのやりたいことなのか、今後も続けていけることなのかを、上記した方法で試してからスクールに通うことを検討してみてください。
それでは。